ボランティアのすゝめ

茨城県の不名誉な記録

とても残念なことですが、私が住んでいる茨城県と言うところは犬の殺処分数ワーストだったことがあります。犬に関しては平成21年から24年の4年間は全国でワースト1位、その後3年間が2位と言う大変不名誉な記録があります。
都心から離れたのどかな田舎ということもあり外飼いの犬が多くいて、私が子供の頃には「犬っこ生えたから川に流してこい」なんていうお年寄りもいたくらいで避妊去勢の意識はかなり低かったことがうかがえます。

まぁその当時は動物病院も今ほどたくさんなかったためにそういった意識が広がるまでに時間がかかったのでしょうけれど。

その茨城県がここ数年、犬猫の殺処分ゼロを掲げて動いていました。

竹藪の中の猫

見せかけの殺処分ゼロ

2020年になり、「2019年度の殺処分はゼロだった」と発表された時(そのネットニュースを見た時)心が躍りました。やっと茨城も現代に追いついたのかと。

ふたを開けて見たら違いました。【病気や攻撃性があるなどで譲渡に適さない個体を除いて】と言う裏があったことを知った時のショックは大きかったかな。

やはり多方面からつつかれたようで、昨年はこれまで譲渡に適さないとされてきたような個体にドッグトレーナーをつけて再教育するなどをし、ボランティア団体に引き取ってもらうなどして本当の本当に殺処分ゼロを達成したというニュースを最近目にしました。これまで殺処分するしかないという考えしか無かったところに新たな可能性が見いだせたって凄いことですよね。

ベンチの上のサビ猫

殺処分ゼロの裏側は?

人慣れしていない犬の訓練や成猫の預かり、ミルク犬・猫や幼犬・幼猫などをボランティア団体さんが積極的に引き出しをし、自分の時間を削って全力で向き合ってる現実。

支援や寄付もあるかもしれないけど一番足りていないのはマンパワーじゃないかな?

春先になると「野良猫(犬)が子猫を生んだんで何とかしてほしい」という相談がひっきりなしにかかってきている事でしょう。ボラさんだってそんなの聞いたらほっておけないんです。だけど現実的に無理なんです。常に彼ら(彼女ら)は自分のキャパギリギリの頭数を抱えてしまっているから。
相談を受けるたびに「あと1匹くらいなら大丈夫かな・・・」そう思って引き取ったりを繰り返しいつの間にか自分のキャパ一杯になってる。そして日々そのキャパを更新してしまっています。

携帯の番号を公開していないのにも関わらず登録していない番号から電話がかかってきて「子猫がー」「野良犬がー」って昼夜を問わず電話があるそうです。

でも聞いてしまうと何とか助けてあげたい、そんな風に助けてあげたいのに助けてあげられない葛藤と戦うのです。

私がチラッとみたアメブロでは「この時期は携帯の電源を切ります」って言っていたボラさんもいました。そんな風にどこのボラさんも一番足りないのは時間とマンパワーって言うところじゃないでしょうか。

寄り添う2匹野良猫

ボランティアさんに相談するときは

以前ボラさんが言っていました。「『病気の猫がいるので助けてあげて欲しい』って電話があって、その人に『まずは保護をして病院に連れて行ってあげてくれませんか』と聞いたら『私は出来ない。このままだと死んでしまうかもしれないのに何もしれくれないのか』といわれた」ってとても悲しそうにおっしゃっていました。

同一人物かどうかはわかりませんが、私はたまたまその逆の話を聞きました。

「市役所に病気の猫がいるからかわいそうだから何とかしてくれって言ったのに何もしてくれなくて、自分で保護しろって言われたんですよ、酷くないですか?」

もしかしたら同じ人なんじゃないかって思うくらい同じ内容にびっくりしました。

私はその人に「ボランティアさんは常に犬猫たくさん抱えてるんですよ。その中に明らかに病気と分かっている子を保護するってどれだけ大変かわかりますか?他の子に移らないようにその子だけ一人部屋を用意しなければならないし、その子を触ったら手指消毒はもちろん服まで着替えたりしなきゃならないし、何より医療費だってかかりますよ。あの子(実際に私はその病気のような子を見ています)を保護したことで救えなくなる命もあるしあの子自信保護したところで助からないかもしれないならまだ見ていない病気の子を諦めるくらいの事をしないとボランティア続けられないですよ。それに朝早起きして犬猫の世話して仕事行って昼休みに家に戻って犬猫の世話して仕事に戻って帰宅して犬猫の世話して。ボランティアさんに足りないのは時間と人手なんですよ。かわいそうって思うならそれを見つけた人が保護すればいいしあなたがそれをできないならボランティアさんを責めるのもちょっと違うよね」ってちょっと早口で言ってしまった事があります。私だって病気だろうその子を見ていたのに保護出来なかったから本当はその人責める権利はなかった。だけど朝から晩まで自分の時間なんて無しにボランティアしてる人を責めるのは許せませんでした。

皆根っこはその病気の猫ちゃんだって保護して病気直して元気になってほしいって気持ちが一緒なのにね。

足りないのは時間とマンパワー

例えば物資を募ってフードやペットシーツなどを支援してもらっても病院に行けば現金を払わなければならないし足りないものは買わなければなりません。じゃあ現金を支援してくれる人が大量に現れても活動を一人でしていたら限界があるのです。

そう考えるとどうしたらいい?

ボランティアが増えればいいと思いませんか?

「子猫を保護したから引き取ってほしい」ではなく「子猫を保護したので里親募集の手助けをしてほしい」だったらボランティアさんとても嬉しいと思います。

どうしてもそれが出来ない人だけがボランティアさんに預けるようになったらきっとボランティアさんにも余裕が出来てくると思うんですよね。

もちろん物資での支援もお金での支援もこれからも必要なことなのでそういう形で支援してくださることも大切ですけどね。

高齢の方はボランティアに向いています

譲渡会などで【高齢を理由に】子猫や子犬の譲渡をお断りされた経験のある方もいるのではないかと思います。そういう方がボランティアするのってとても都合が良いと思うんですよね。
乳飲み子のケアをして里親さんに託す。
若い命を見ているのってとても幸せになりますよ(^^)

まとめ

私は自分のような個人ボラがこれからもっともっと増えて行ったらいいなと思っています。避妊去勢手術の徹底や地域猫見守りなどで今後は恐らく野良猫と呼ばれる子達も減っていくと思います。いやへって貰わなければ困りますよね(^^;

私は自分が面倒見たかわいい子達が自分の手を離れていくのが淋しいと感じることもありますが、それでも卒業生たちの画像が時々送られてくると幸せいっぱいになります。やってて良かったなぁって思えます。卒業生の幸せな姿が活動の力です。そういうのもいいもんですよ♪

家族と犬猫
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